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2010月1月に設立されたスンダランド・アート・ネットはアートによるアジアの国々での国際交流をめざしています。

山城知佳子、ビデオ上映&アーティスト・トークin バギオ

先日、このブログで告知した沖縄の映像アーティスト、山城知佳子さんが、バギオで映像作品の上映会とアーティスト・トークを開催した。 まずは、バギオ到着後まもなく、フィリピン大学バギオ校(UPバギオ)芸術学部の生徒さんを対象とした上映会とアーティスト・トーク。

上映作品は
・オキナワTOURIST-I love Okinawan Sweet
・あなたの声は私の喉を通った(2009)
・沈む声、紅い息(2010)の3本。



                ↑「あなたの声は私の喉を通った」(2009)

いずれも、コマージャリズムにのった観光化、第二次世界大戦の記憶の継承など、日本人でも特別に関心がなければ知る機会のない沖縄が抱える問題を扱っている。短い映像の中にたくさんのメッセージの込められた社会的な映像作品だ。日本に対する関心はアニメとJ-POPというフィリピンの大学生には、説明がないとわかりにくい作品だったかもしれないが、山城さん自身が作品についての解説を行い、学生たちの理解を促した。

在比日本人からは、映画監督の今泉光司さん、北ルソン日本人会(JANL)会長の小国秀宣さんも参加。大学生たちに、沖縄と日本本土の歴史的な違い、そこから来る沖縄人独特のアイデンティティなどについて補足説明をし、学生たちにとっては、大学内で学ぶ芸術とは違う、社会に対する強烈なメッセージ性を持つアート、また、バギオのような田舎町ではなかなか触れることのないビデオ・インスタレーション作品に触れる貴重な機会となった。

山城さんは、その後、バギオ市内にある日本食レストラン「CHAYA」で在バギオの日本人向けの上映会、AXISアート・フェスティバルのテントにて、アーティストを中心とする一般向けの上映&&アーティスト・トークを行った。



  山城さんは、即興的に作品を作るタイプではなく、また、じっくり頭で考えて設計して作品を作るタイプでもなく、インプットがあった後、その情報を寝かせておいて、ずいぶん時間がたってから突然からだの中から湧き出るように作品が生まれてくることが多いのだそう。今回のフィリピンでの体験は、いつどんな形で作品の中に反映するのか、とても楽しみである。



          ↑AXISアートフェスに参加したRommel Pidazoのお宅を訪問。 
           作品も購入。

山城知佳子さんのフィリピン体験記は、彼女のブログでも。
プカリー水辺の物語

バギオ市のアートフェスに、沖縄のアーティスト・山城知佳子さんが参加

 在フィリピン・バギオ市のSundaland Art Netの反町がコーディネイトし、沖縄の若手コンテンポラリー・アーティスト山城知佳子さんが、2月20-27日行われるAXIS ART FESTIVALで作品上映とアーティストトークを行ってくれることになりました。


 AXIS ART FESTIVALでのスケジュールや会場は、山城さんがバギオに来られたのちに決定しますが、まずは、第一弾でフィリピン大学バギオ校芸術学部での作品上映とアーティストークを行います。外部の方の参加も「歓迎!」ということですので、在フィリピンの日本人の皆様のご来場をお待ちしております。



山城知佳子アーティスト・トーク
Date:Feb 17, 2011(Thursday) 4pm-5:30pm
Venue:Fine Arts Classroom 103-4,College of Arts and Communicatuion Building, UP Baguio.
問い合わせ:Mariko Sorimachi 0928-521-8124

[山城知佳子さんのプロフィール]

現代美術家、映像作家、映像集団ハイニシムイ代表

1976年 沖縄県生まれ

2005年 第1回倉敷現代アートビエンナーレ・西日本 優秀賞受賞

■個展

2010-2011年 コロスの唄 (Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku,東京)

2008年 バーチャル継承 (ギャラリーラファイエット, 沖縄)

2007年 Garden Talk (KANDADA, 東京)

2005年 Anyway… (ギャラリーラファイエット, 沖縄)

2004年 オキナワTOURIST (前島アートセンター, 沖縄)

2002年 墓庭の女 (前島アートセンター, 沖縄)


・グループ展

2010-2011年 

ニュースナップショット 日本の新進作家展 Vol.9 〔かがやきの瞬間〕 (東京都写真美術館,東京)

2010年 

恵比寿映像祭「~歌をさがして~」 (東京都写真美術館, 東京)

貴方を愛するときと憎むとき (沖縄県立博物館・美術館)

2009年 

阪田清子・山城知佳子展ー枠の外/状況の中へ (沖縄県立芸術大学付属芸術資料館)

ヒロシマアートドキュメント2009 (被服工場跡地, 広島)

アトミック・サンシャイン in 佐喜眞 (佐喜眞美術館, 沖縄)

アトミック・サンシャイン in 沖縄 (沖縄県立博物館・美術館)

2008年 

沖縄・プリズム1872-2008 (東京国立近代美術館, 東京)

ヒロシマアートドキュメント2008 (旧日本銀行広島支店, 広島)

To-Lo 東京-ロンドン アート エクスチェンジ(The Stephen Lawrence Gallery/イギリス)

2007年 

沖縄県立美術館開館記念展『沖縄文化の軌跡 1872-2007』 (沖縄県立博物館・美術館)

写真0年 (パレット市民ギャラリー, 沖縄)VOCA展2007 (上野の森美術館, 東京)

2005年 

オキナワ・記憶の道展 (日仏学院, 東京)

第43回岡山芸術祭岡山映画祭2005『えいがのきおく』 (岡山オリエンタル美術館, 岡山)

ブラジル国際フォーラム BORDER (ポーテ・アレグロ現代美術館/ブラジル)

第1回倉敷現代アートビエンナーレ・西日本 (加計美術館, 岡山)

2004年 

アサヒ・アートフェスティバル参加企画-沖縄カフェ (「かなさん」Rice+, 東京)

2003年 

PEACE NEWS (前島アートセンター, 沖縄)

2002年 

墓庭フェスティバル (WANAKIO2002, 沖縄)

山城知佳子ウェブサイト:http://blog.goo.ne.jp/sorashi_a-sa

KURIの幸せの白い鳥プロジェクトinイフガオ




2010年12月、スンダランド・アートネットが企画したの世界遺産の棚田でのコミュニティ・アート・プロジェクトでのスタジオKURIによる「幸せの白い鳥プロジェクト」のご報告。

「幸せの白い鳥プロジェクト」では、KURIのMIHOのおとうさん、通称イギオヤジ(先日88歳になられたそう。おめでとうございます!)が、欲もなく淡々と廃品から作り続けている小さな白い鳥を展示した。
突然の参加だったにもかかわらず、 素敵な展示場所がパフォーマンスの舞台のお隣の棚田に見つかり、でっかい袋を開けたとたんに「なんだなんだ」と子供たちが集まって頼みもしないのに、飾り付けをしてくれ、子供が大好きな尺八奏者の福本卓道さんが「ポッポッポーはとポッポー」と棚田に響く大きな声で歌を歌い出して子供たちがそれに習い、解説は「これに書いたら?」と、たった1枚残っていた稲わら手漉き紙を志村朝夫さんが提供してくださり、最後は参加したアーティストの人たちも平和への想いを込めて白い鳥を下げてくれ、みんなが参加した素敵なコミュニティ・アートとなった。

本当に、イフガオの棚田の空を1000羽の白い鳥が埋め尽くしたようで、まさにイベントのテーマ「原始の森にイーグルが戻ってくる日」が瞬時に実現したかのようだった。偶然の生み出す不思議を実感。KURIは会場を提供してくれたバアアン村の小学校の生徒&先生と少し余分の数の白い鳥を寄付。きっと子供たちの家の軒先で、今日も白い鳥は平和への想いを込めて、小さな羽で羽ばたいていてくれているだろう。

幸せの白い鳥プロジェクトの詳細は、Cordillera Green Networkのブログで。

KURIとイギオヤジ情報は、KURIのブログでチェック!

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KURIの二人が、地元・山梨でフィリピンでの体験と韓国の旅についての報告会を開催する。パヤタスのゴミの山に暮らす人々とのためのクリスマスパーティでのコンサートから、世界遺産の棚田での慰霊パフォーマンスでの即興演奏まで、多彩な体験をアーティストならではの感性で語る。直前に訪問した韓国での旅も含め、型破りのアジアとのアートを通した交流体験。お聞き逃しのないように!
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「KURI アジアの兄弟を訪ねて」~韓国、フィリピン編~スライドショー
日時:2011年3月3日(木)夜7時半~
場所:山梨県北杜市明野 カフェくじらぐも    
0551-25-4063   
http://ameblo.jp/yasurinpime/"