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2010月1月に設立されたスンダランド・アート・ネットはアートによるアジアの国々での国際交流をめざしています。

沖縄のギャラリーでフィリピン先住民族の手仕事とCGNの活動を紹介する企画展開催


 元青年海外協力隊の陶芸隊員としてルソン島中部のタルラック州サンタ・クルス町に滞在していた内田牧子さんが、沖縄(那覇市)でやっている小さなギャラリー「9-kyu-」で、7月29日から8月9日まで「フィリピン山岳民族のカゴと棚田の神様~環境NGOの活動とフェアトレード」という企画展を催してくれることになりました。

 スンダランド・アート・ネットのメンバー反町が主宰するフェアトレード団体「カラバオ・ママ」として、先住民たちのカゴや手織物、木彫りなど、山の暮らしが育んできた手仕事の展示と販売を行うほか、コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)製作のCGNの活動と山岳地方の森林破壊の現状を捉えた「Whisper of the Forest(森のささやき)」、山の村でのコミュニティ環境アート・プロジェクトのドキュメンタリー「Where have all the Monkeys Gone?(サルはどこ行った?)」、山の村の先住民の暮らしや子供たちの遊びといきいきした表情を捉えたショート・ビデオも上映します。

「Where have all the monkeys gone?(サルはどこへ行った?)」は、スンダランド・アート・ネット代表の廣田緑さんが、インドネシア・バンドンの陶芸作家ササン君を伴って来比した際のアート・プロジェクトを記録した作品。いわば、スンダランド・アート・ネット発足のきっかけがこのプロジェクトでした。ビデオ作品では、緑さんとササン君がフィリピンに滞在していたアメリカ人陶芸家のレイさんと一緒に、村人に陶芸での山の村の森から姿を消してしまったサル面作りを指導し、一晩かけて野焼きし、バギオ市アートスペースVOCASで展示するまでの一部始終を記録しています。また、サルの棲み家であった森が失われてしまった森林破壊の現状に対するメッセージもこめられています。
(このプロジェクトについては、廣田緑さんのYOGYAKARTA TIMESでも詳しく紹介してくれていました)



 さらに、昨年、バギオ市のBaguio – Mountain Provinces Museum主催でショッピングモール「SMバギオ」で行った日比写真家による作品展「Kalinga-the Land of Earth Beat」展示作品の中から、選りすぐりの作品も展示。参加の写真家はRuel Bimuyag、JP Alipio、日本からは直井保彦。それぞれまったく違う視点でカリンガ先住民族の暮らしを捉えていて、とても興味深い写真展です。



 さらにさらに、北ルソンの小さな先住民族の村を舞台にした映画「アボン-小さい家」の上映も、バギオ市のお隣り、ラトリニダード町に住む今泉光司監督のご好意により行えることになりました。(7月31日7pm)。

 内田牧子さんは、協力隊の任期を終えて日本に戻ってからも、大好きなフィリピンのことが忘れられず、自分の得意なハンディ・クラフトの分野でフィリピンのためにできることをしたいと、2007年、沖縄のカゴ作家小川京子さんと一緒にコーディリエラ地方を訪ねてくれました。アパヤオ州ルナ郡ラッパ村のティンギアン族によるニト(ツル植物)のかご作り、イフガオ州フクボン村の竹のかご作り、バナウエ町のラタンのカゴ編み、マウンテン州ナトーニン郡のアバカ細工などの生産者を訪ね、デザインのアドバイスなどをいただきました。

  あれからちょうど3年、心の中に、あのときのカゴ作りの現場をめぐった旅の思い出をあたためていてくれたのでしょう。沖縄で始めた素敵なギャラリーでの今回のこの「フィリピン山岳民族のカゴと棚田の神様」展のお話をいただき、とてもうれしかったです。
 「NGOの活動に協力する!」というと、「寄付かボランティアか」と思いがちですが、自分のもっている技術や知識や場所や才能を生かしてできることが、ほかにもいろいろとあると思います。今回の牧子さんのように。

 このブログを読んでいる方に、沖縄に住んでいる人は少ないかもしれませんが、ぜひ、沖縄のお知り合いに宣伝ください。本当に本当に盛りだくさんな企画で、コーディリエラのすべてを感じられます!

詳細は9-kyuのHPにて。
http://makikoubou.com/modules/kyunews/

9 -kyu-ギャラリー企画展vol.5
『フィリピン山岳民族のカゴと棚田の神様』
環境NGOの活動とフェアトレード
会期:7月29日(木)~8月9日(月)
時間:12:00pm~19:00pm
定休日:火・水曜日

(反町眞理子)

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