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2010月1月に設立されたスンダランド・アート・ネットはアートによるアジアの国々での国際交流をめざしています。

スンダランド・アート・ネットへようこそ!

 近年、日本の多くのアーティストが創作活動の域を国内にとどまらず、海外へ広げています。今、われわれ現代人が直面している環境問題、民族紛争、経済問題に対して地球規模での取り組みが必要な中、世界の調和と平和のために創作活動する人々が、国境を越えて世界へと活動範囲を広げていくのは自然なことでしょう。
 しかし日本と海外を結ぶ創作活動は渡航費・滞在費など多額の経費を要し、個人で活動するアーティストにとっては大きな経済的負担です。また多くのアーティストは団体(NPOや市民団体)に属していないため、いわゆる社会的信用が得にくいゆえに補助金や助成金が受けにくいという問題も抱えています。
さまざまな国の人々と理解を深め、手を携えて世界平和に向けて歩むため、アートの担う役割は今後もますます大きくなるでしょう。経済活動や社会貢献活動とは一線を画した、各国のアーティストとのコラボレーションによる創作活動、また、コミュニティにおける草の根の表現活動は、世界中の人々と同じ目線、世界共通語としてのアートで実現する国際交流であり、世界平和の実現に向けての大きな力になると信じています。

美術や演劇、音楽など表現の世界では、優位国としての西欧やアメリカの基準がすべてのスタンダードであるかのように受け入れられてきました。しかし、古来自然をあるがままに意識し、受け入れ、ときに畏れ称え、その存在と調和を保ちながら共存する術を身につけてきたアジアや環太平洋圏の人々の豊かな感性は、欧米とは違う独自の価値基準の創造世界を生み出してきたのです。
現代社会のあらゆる局面で表面化している問題の解決方法を、最先端技術に委ねるのも一つの道でしょう。けれどもその前に、われわれが取り戻すべきものは、アジアや環太平洋圏の文化に根づいた「自然との共存、自然への畏敬」の感性ではないでしょうか。アジアの伝統文化を見つめなおし、「学び」「探求し」「表現する」ことによって、アジアのアート・スタンダードを形成し、世界の協調と平和のために発信してゆくことが、『Sundaland Art Net』の目標です。


団体名の「Sundaland(スンダランド)」とは、2万年前の氷河期時代にあったといわれる、幻のアジア大陸です。広大なスンダランドはアジア系民族の故郷で、紀元前5万年頃に一部が北上してモンゴルやシベリアへと広がり、北方系のアジア民族になりました。彼らは丸木舟で黒潮に乗って北上、琉球列島に到達し、彼らの子孫が、港川人や縄文人になったと考えられています。
また、一部は海洋民族として太平洋に広がり、さらにスンダランドと陸続きになっていたジャワ島やバリ島から海を渡り、オセアニアに移住した人もいたともいわれます。
私たちアジア人はみな、このスンダランドを故郷としているのです。アジアと環太平洋圏の人々の感覚に多くの共通点があるのも当然のことでしょう。いまこそ、お互いが育んできた文化をよりよく知り、その価値を認め合い、手を取り合って、世界の平和と地球の環境維持のために歩み始めるときではないでしょうか。 
 『Sundaland Art Net』は、アジアと環太平洋の国々で表現活動を行ってきた人々による、ゆるやかなグループを想定しています。将来メンバーの皆さんが国内外におけるそれぞれの国際交流活動の機会を増やしていけるよう、情報交換や助成金へのアクセスなどで相互協力することを目指します。活動趣旨に賛同いただける方の参加をお待ちしています。

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